庭が空いても、車が入るかどうかは道路側の幅で決まる
親が施設に入った、家族が車を持つようになった。
そうした事情で使わなくなった庭を、1台分の駐車場に変えたいというご相談があります。
庭そのものは車1台が収まりそうに見えても、実際に工事ができるかを決めるのは、たいてい奥の広さではなく道路に面した入り口です。
庭は人が出入りするつくりになっていることが多く、道路側には門柱や門扉、ブロック塀、生け垣が並んでいます。
人が通れる幅しか開いていなければ、庭の中にどれだけ余裕があっても車は入りません。
入り口を広げるには、何かを壊すか動かす工事が先に要ります。
そのため、入り口の幅が分かると、相談の中身がかなり絞れます。
「いまの入り口のままで車が入る」のか、「塀を少し外せば入る」のか、「配置を工夫しないと難しい」のか。
この3つのどれにあたるかで、工事の範囲も見積もりの出し方も変わります。
川口 外構の相談で、最初に確かめる3つの幅
川口で外構のご相談を受けるときも、庭を駐車場にしたいという話であれば、まず入り口まわりの幅を確かめます。
測るのは次の3か所です。
1. いま開いている入り口の幅
門柱と門柱、または塀の端と端の内側どうしの幅です。
いまの状態のまま、何も壊さずに使える幅になります。
ここで足りれば、入り口の工事はほとんど要りません。
2. 塀を外したときに取れる幅
道路に面した敷地の端から端までの長さです。
専門的には「間口(まぐち)」と呼びます。
道路に接している部分の敷地の幅のことです。
いまある門柱や塀をすべて外した場合、入り口を最大でここまで広げられます。
ただし隣地との境界に建っている塀は、隣家と共有になっている場合があるため、この幅をそのまま全部使えるとは限りません。
3. 前面道路の幅
敷地の前の道路を、こちら側の端から向かい側の端まで測った幅です。
車は道路から直角に曲がって入るため、道路が広ければ入り口が多少狭くても切り返して入れます。
道路が狭いと、曲がるための余白を敷地側の入り口で取ることになり、同じ車でも必要な入り口の幅が大きくなります。
3か所のうち1か所だけで判断すると読み違えることが多いです。
入り口の幅は足りているのに道路が狭くて曲がれない、道路は広いのに門柱が邪魔で入らない、という組み合わせがあるためです。
測り方の手順と、見落としやすいところ
メジャーが1本あれば測れます。
順番は次のとおりです。
- 門柱や塀の内側どうしを、地面の高さで測る
- 敷地の道路側の端から端までを測る
- 敷地の入り口の前に立ち、向かい側の道路の端までを測る
- 測った場所が分かるように、道路の向かい側から入り口全体を写真に撮る
- 停める予定の車の車検証を出し、そこに書いてある車の幅を書き写す
幅は塀の上端ではなく、根元で測ります。
ブロック塀の基礎や門柱の土台は、地上に出ている部分より横に張り出していることがあり、上で測ると実際に使える幅より広く出てしまいます。
車の幅と入り口の幅を並べるときは、車体がぎりぎり通るかどうかだけで考えないほうがよいかと思います。
駐車したあとに運転席のドアを開けて降りる余白、荷物を出し入れする余白も、庭の中で取る必要があります。
親の介助で車いすを使う予定があるなら、その乗り降りの幅も加わります。
道路側にあるもので見落としやすいのが、電柱、道路標識、ガードレール、側溝のふたです。
入り口の幅が十分でも、すぐ前に電柱が立っていると、車の曲がり方が制限されます。
歩道や縁石を車が乗り越える形になる場合は、道路を管理する役所への手続きが別に要ることがあり、これも現地で確かめます。
もう1つ、道路と庭の地面の高さの差も見ておきます。
庭は道路より一段高く盛られていることがあり、段差があるとそのままでは車が上がれません。
高さの差をメジャーで測っておくと、地面をどこまで削るか、あるいはスロープをどう取るかの話が早くなります。
幅が足りないときに分かれる選択肢
測ってみて、いまの入り口では足りないと分かった場合でも、駐車場をあきらめる段階ではないことが多いです。
取れる方法は敷地の条件で変わります。
門柱を移す方法は、入り口の片側だけを広げたいときに向いています。
ただし門柱にポストやインターホン、照明が付いている場合は、中を電気の配線が通っていることがあり、移す位置まで配線を延ばす作業が加わります。
ブロック塀の一部を外す方法は、間口に余裕があるときの選択肢です。
外す長さと高さで作業の量が変わるため、料金表では塀の積み直しを現地でのお見積もりにしています。
外したあとの端をどう収めるかも、同時に決めます。
車を斜めに入れる配置にする方法もあります。
道路に対してまっすぐ入れるには幅が足りなくても、斜めに入れれば収まる敷地があります。
この場合、庭の中で車が占める面積が広がるため、残したい庭木や物置との兼ね合いを見ます。
どれを選ぶかは、入り口の3つの幅に加えて、庭の中に何が残っているかで変わります。
植え込みや庭石、古い物置を撤去するなら、処分する量で金額が動きます。
庭全体に手を入れる場合は「庭のリフォーム(全面)」として、範囲を区切ってから考えることになります。
金額としてお出しできる範囲
料金表で金額をお出ししているのは、駐車場まわりではカーポート1台用です。
ポリカーボネート屋根の標準仕様で180,000円(本体+標準工事の総額・税込)になります。
屋根を付けずに停めるだけであれば、この工事は要りません。
庭を駐車場にするときに大きく金額が動くのは、むしろ屋根より下の部分です。
入り口を広げる工事、庭木や庭石の撤去、地面の高さをそろえる作業、車の重さに耐える地面の仕上げ。
これらは面積と既存の地面の状態で幅が出るため、敷地を見てからお見積もりをお出しします。
親が施設に入って家が空いている場合、ご家族が遠方に住んでいて立ち会いが難しいこともあるかと思います。
その場合でも、入り口の3つの幅と、道路の向かい側から撮った写真が手元にあれば、入る見込みがあるか、どの工事が要りそうかの見当はつけられます。
今日できるのは、次に家へ寄ったときにメジャーで3か所を測り、車検証に書いてある車の幅と一緒にメモしておくことです。
測った数字が4つそろえば、庭を駐車場にできるかどうかの最初の分かれ目が見えてきます。
この記事に関するよくあるご質問
- 庭を駐車場にしたいとき、最初に測るのはどこですか
- 庭の広さより先に、道路側の入り口の幅を測ります。
いま開いている門柱や塀の内側どうしの幅、塀を外したときに取れる敷地いっぱいの幅、前面道路の向かい側までの幅の3か所です。
塀の上ではなく地面の高さで測ります。 - 入り口の幅が足りない場合は駐車場にできませんか
- 門柱を動かす、ブロック塀の一部を外す、車を斜めに入れる配置にするといった方法で入れられることがあります。
どれが取れるかは、塀の中の配線や隣地との境界、道路側の電柱の位置で変わるため、現地で確かめてからお伝えします。 - 庭を駐車場にする工事の金額はいくらですか
- 料金表で金額を出しているのはカーポート1台用(ポリカーボネート屋根・標準仕様)の180,000円です。
庭の地面の仕上げ、植え込みや塀の撤去は量と状態で変わるため、現地を見てからお見積もりをお出しします。