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空き家のブロック塀が倒れそうなとき 〜 高さと控え壁の間隔をメジャーで測る 〜

誰も住んでいない家のブロック塀が傾いてきたときに、外から確かめられる数字は高さと控え壁です。建築基準法施行令の8の数字を手がかりに、メジャーで測る順番と、写真に残しておく位置をまとめました。

住宅の敷地の境界に立つコンクリートブロック塀
写真はイメージです

誰も住んでいなくても、塀の向こうには人が通る

空き家の塀が少し傾いてきた、横にひびが走っている。気づいてはいても、住んでいない家のことは後回しになりやすいものです。ただ、塀が倒れる先は道路か隣の敷地で、そこには毎日人が通り、人が暮らしています。

倒れたときに誰がどこまで責任を負うかは、塀がどちらの敷地に立っているか、いつ誰が積んだかで変わります。境界線の上に立つ塀は、隣家と共有していることもあります。この記事では責任の線引きまでは踏み込みません。持ち主として先にできるのは、いまの塀が法令の数字からどれだけ外れているかを、自分の目で確かめることです。外から測れる数字は、高さと控え壁の2つです。

塀の作り方の数字は施行令の8に書かれている

ブロックの中に鉄筋を通して積んだ塀については、建築基準法施行令の8に作り方の数字が書かれています。外から確かめやすい項目を抜き出すと、次のとおりです。

  • 高さは以下
  • 壁の厚さは以上
  • 長さ以下ごとに控え壁を設ける
  • 控え壁は、基礎の部分で壁面から塀の高さのの1以上突き出す
  • 基礎の丈は以上、地面に埋まる深さは以上

控え壁と基礎の項目は、高さ以下の塀には求められていません。そのため、を超えるかどうかが最初の分かれ目になります。

控え壁とは、塀の裏側から直角に突き出した短い壁のことです。塀が前後に倒れようとする力を、横から支えています。

鉄筋の太さや入れる間隔も同じ条文に決まっていますが、これは塀を壊さないと見えません。また条文には、構造計算で安全を確かめた場合は別とする、ただし書きもあります。外から測った数字が外れていても、それだけで違反と言い切れるわけではありません。それでも、どの項目が外れているかが分かれば、次にどこを確かめればよいかは絞れます。

高さを測る:とのどちらを超えているか

メジャーの端を地面に当てて、塀のいちばん上まで測ります。塀の両側で地面の高さが違うことがあるので、道路側と敷地側の両方で測り、2つの数字を残してください。ブロックの上にフェンスが載っている塀は、ブロックの部分だけの高さと、フェンスまで含めた高さを分けて書いておくと、あとで話が早く進みます。

測った高さで、次に見る項目が変わります。

  • 以下:控え壁の項目は求められていません。傾きとひびを重点的に見ます。
  • を超え以下:控え壁の間隔と突き出しを測ります。
  • を超える:条文の上限を超えています。上の段を減らすか、積み直すかの相談になることが多いです。

あわせて、塀のいちばん上で壁の厚さも測ります。高さがを超えているのに厚さが台なら、条文のに届いていません。

控え壁を数える:ごとにあるか、十分に突き出しているか

高さがを超えていたら、敷地側に回って控え壁を探します。測る順番は次のとおりです。

  1. 塀の端から端までの長さを測る
  2. 控え壁の数を数え、隣り合う控え壁どうしの間隔を測る
  3. 控え壁が壁面から何cm突き出しているかを、根元で測る

1で全長を出しておくと、2で数えた本数が足りているかをその場で割り算できます。全長の塀なら、以下ごとに置くには端を除いて少なくとも2か所は要る計算です。

突き出しの長さは、高さから必要な寸法が出せます。高さの塀ならの1で、ならです。控え壁があっても、根元の突き出しがこれより短ければ、支える力は足りていない可能性があります。

控え壁がひとつも無い塀は、前後から支えるものが無い状態です。控え壁が隣の敷地側に付いている場合は、隣家の了解を得てから測るか、見える範囲の写真だけ残しておけば十分です。

数字のほかに、写真に残しておく3か所

傾き始めた塀は、数字だけでは状態が伝わりません。次の3か所を、メジャーを当てた状態で撮っておきます。

  • 塀の端に立ち、塀の面に沿って奥へ向けて撮った写真。真っすぐな塀なら面がまっすぐに写り、傾いていれば途中から面がふくらんで見えます。
  • ブロックの目地に沿って横に走るひびや、段がずれている箇所。横方向のひびは、その段から上が動いている手がかりになります。
  • 塀の根元と地面の境目。土がえぐれている、すき間が開いている場合は、基礎のまわりが動いていることがあります。

揺れるかどうかを確かめようとして、塀を強く押すのはやめてください。傾いた塀は、押した力をきっかけに倒れることがあります。手で触れずに、写真と寸法で状態を残します。

川口で外構の相談に出す前にそろえる数字

川口市やその周辺で外構の相談をするとき、塀について次の数字がそろっていれば、現地調査の前から話を進められます。

  • 高さ(道路側と敷地側の2つ。フェンス付きなら分けて)
  • いちばん上での壁の厚さ
  • 塀の全長
  • 控え壁の数、間隔、根元での突き出し
  • 上の3か所の写真

ブロック塀の積み直しは、既存の塀を壊す量と高さで工事の中身が変わるため、料金表に金額を載せていません。現地では、外からは見えない鉄筋の有無や基礎の深さを確かめたうえで、上の段だけを減らすか、積み直すか、ブロックを低くしてフェンスに置き換えるかを整理してお出しします。どれを選ぶかは、塀の状態と、その家をこの先どうするかで変わります。

今日できるのは、メジャーを持って、塀の高さを両側で測ることです。を超えていたら、そのまま裏に回って控え壁を数えてください。そこまで終われば、塀の何が足りていないかが自分の手元の数字で分かります。

この記事に関するよくあるご質問

高さ以下のブロック塀にも控え壁は要りますか
建築基準法施行令の8では、控え壁と、基礎の丈・根入れの深さを定めた項目は、高さ以下の塀には適用されません。ただし、傾きやひびが出ている塀は、高さとは別に状態を確かめます。
控え壁はどのくらいの間隔で、どれだけ突き出ていればよいですか
施行令の8では、長さ以下ごとに控え壁を設け、基礎の部分で壁面から塀の高さのの1以上突き出すことになっています。高さの塀なら以上です。
測った数字が条文から外れていたら、すぐ違反になりますか
条文には、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算で安全が確かめられた場合は別とする、ただし書きがあります。外から測った数字だけで違反と言い切ることはできません。鉄筋や基礎は塀を開けないと見えないため、現地で確かめます。

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